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発酵食品の効果と代表的な食品の一覧

健康

日本の食卓に並ぶ食材や調味料。


それらの中には、微生物の働きを借りた「発酵食品」がたくさん含まれています。


こちらでは発酵食品の効果や、発酵を行うことで得られる栄養価などについてご紹介します。

発酵食品の魅力

人間は生きるためにさまざまなものを食べてきました。


中には、食べられるかどうか分からず、″命懸け″で口にしたものもあったことでしょう。

発酵食品は、こうした試行錯誤の中で見いだされてきたものです。

食材を微生物の作用により加工して作られた発酵食品。


納豆や漬物など、食材の風味を改良したものもあれば、しょうゆやみそなどの調味料、ビールや日本酒などの酒類などもあります。

中には強い刺激臭があるものや、一見すると腐敗しているようなものも。


しかしそれらは、それぞれの歴史的経緯や気候など、風土に合わせて発達してきたものです。


発酵食品は現在、世界中に分布しています。

①保存性が向上する

発酵食品の優れた点は第1に、食品の保存性をアップする効果があることです。

しょうゆやみそなどは、高い塩分濃度が特色。


これは塩分濃度を高くすると、発酵に用いる菌以外の繁殖が抑えられるからです。

なお、健康志向の高まりによって近年、発酵で使う塩分濃度は控えめにする傾向があります。


賞味期限が明記されている場合、それに従うようにしてください。

ワインなどでは、発酵によって糖分がアルコールに変化して保存が利くようになります。

②食材をおいしくする効果

優れた点の第2は、食材をおいしくすること。


例えば、タンパク質には本来、味はありませんが、発酵が行われる過程でアミノ酸の独特のうま味や甘未などが生じます。

また、微生物の働きによって、独特の酸味と香気成分が生まれることもあります。

③栄養価をアップさせる効果

優れた点の第3は、栄養価をアップさせること。


食事をすると、体内で食べ物が消化・吸収されますが、硬いタンパク質はアミノ酸に分解されるのに時間がかかるため、分解しきれずに排出されてしまうものも多いです。

これに対し、例えば納豆では、納豆菌を繁殖させることで、大豆のタンパク質の一部がアミノ酸に分解。しょうゆではほぼ完全にアミノ酸になっています。

発酵食品をとることで消化・吸収がよくなり、栄養価をアップさせることが可能になるのです。

発酵食品にはこのほか、腸内の善玉菌を助け、悪玉菌を抑制することで免疫力を高めたり、血中のコレステロールを減らしたりする効果、抗酸化作用によるアンチエイジングも期待されています。

南北に長い日本ではさまざまな種類の発酵食品があります。


また、製造工程が非常に複雑なことも、「おいしさ」へのこだわりの現れといえましょう。

奈良県は、日本酒発祥の地ともされており、近畿一円にもさまざまな発酵食品の存在が知られています。

発酵食品を味わうことは、それぞれのおいしさや味の違い、そして、現在の製法に至った先人の知恵と苦労を知ることにもつながります。

発酵食品を食べることで、これらをぜひ体験してほしいと思います。

 

ニホンコウジカビは「国菌」

さまざまな種類がある日本の発酵食品ですが、発酵を行う微生物の中で最も代表的な菌は何でしょうか。


日本醸造学会では2006年、日本を代表する「国菌」としてこうじ菌を認定しました。


清酒やしょうゆ、みそ、焼酎の醸造に欠かすことのできないこうじ菌。


中でも「ニホンコウジカビ」とも呼ばれるこうじ菌「A・オリゼー」は毒成分を一切作らず、安全性はFDA<食品医薬品局(米国)〉などでも認められています。


日本では古くからこうじ菌が利用され、室町時代にはすでに、こうじ菌の純度を高めて酒造業者などにこうじ菌を提供する「種こうじ屋」も出現しています。

主な発酵食品の一覧

<漬物> ”その家ならでは”の味

日本の料理に欠かせない一品である漬物。

 

 

 

 

 

 

 

 


米ぬかに15%程度の食塩水を米ぬかと同程度加えて、野菜くずを数日間漬けると、野菜に付いていた乳酸菌が増殖します。


やがて、乳酸菌の作用によってぬか床が酸性に変化し、雑菌が死滅。野菜の長期間の保存が可能になります。


自宅でぬか漬けを行う場合、それぞれの家庭の”その家ならではの味”を楽しむことができます。


ぬか漬けが酸っぱくなりすぎたら、卵の殻を砕いて入れるなどすると中和します。


さまざまな種類の漬物が発達した日本。


野菜を漬けた物もありますが、塩漬けにした魚介類を米飯に漬け込んで発酵させた「なれずし」も、さまざまに作られています。

<みそ> 熟成の味と強いうま味

麦、米などの穀物にこうじ菌を生育させ、蒸した大豆や塩を加えて発酵・熟成させた半固体状の発酵食品がみそです。

 

多くの人が、一杯のみそ汁を味わい、”心がほんのりする幸せ”を感じたことがあるのではないでしょうか。

 

みそは、米にこうじ菌を培養させた米こうじを使う「米みそ」と、麦にこうじ菌を培養させた麦こうじを使う「麦みそ」、また、大豆にこうじ菌を培養した「豆みそ」、これらを混合させた「調合みそ」の4種類に大きく分類されます。


また、熟成の度合いで変わる色調の分類では、赤みそや淡色みそ、白みそなどの種類があり、さらに甘口みそ、辛□みそなど、全国にはさまざまなみそがあります。


みそはタンパク質が多い上、全般に消化・吸収の効率が高い食品です。


また、中京地方に多い豆みそは、うま味のグルタミン酸とアスパラギン酸、甘みのアミノ酸のグリシンやアラニンなどがあり、濃厚で強いうま味が感じられます。

<納豆> 消化よくビタミン補給も

発酵食品の代表ともいえる納豆。長く糸を引く「糸引き納豆」は日本独自のものです。

大豆は、関東以北では直径5㍉以下の小粒納豆が好まれ、関西では反対に、大粒納豆が好まれる傾向にあるようです。


水に漬けた後、蒸してから納豆菌を植えて、作られていく納豆。


出来上がる過程で、消化しにくい大豆のタンパク質が、消化しやすい形に変わります。


また、納豆菌はビタミンB2や、ビタミンKなども産生して、ビタミン補給にも役立ちます。

<しょうゆ> 栄養面に加え、消臭、制菌

しょうゆとみそは、見た目こそ異なりますが、原料も発酵に使用する微生物もほとんど共通します。

また、しょうゆの語源と考えられる「醤(ひしお)」に対し、いまだ醤になっていない 「未醤(みしょう)」がなまって「みそ」になったという説もあります。


しょうゆは、東日本に多い濃口しょうゆ、素材の色合いを生かした料理を好む西日本に多い薄口しょうゆ、また、色が淡く甘みが強い白しょうゆ、色、味、香りともに濃厚な再仕込みじょうゆ、刺し身や照り焼きなどに用いる溜(たまり)じょうゆに分類されます。


栄養価も高いしょうゆですが、ほかにも、魚や肉の生臭さを消す効果や、塩分などによる雑菌の繁殖を抑える制菌効果などもあります。


近年は、食事に厳しい塩分制限がかけられている人のために、血圧の上昇を防ぐ成分を多く含んだしょうゆも販売されています。

<かつお節> 昆布と合わせれば相乗効果

かつおの肉を加熟して乾燥させたかつお節は、日本特有の魚の加工品です。


乾燥を繰り返して水分を30%くらいにした後、こうじ菌の一種であるかつお節カビを吹き付けると、かつお節がさらに乾燥するとともに、タンパク質や脂肪が分解され、うま味成分のイノシン酸やアミノ酸が生成します。


また、ビタミンB群も豊富に含まれています。


かつお節の利用で知られているのがだし。


昆布だしはグルタミン酸が豊富ですが、かつお節だしはイノシン酸が豊富。
二つをうまく組み合わせると、相乗効果でうま味が一層引き立ちます。

<チーズ> 独特の風味と味わい

独特の風味や味わいがあるチーズは、世界各地でさまざまな種類があります。


一般的なチーズの作り方は、牛乳を殺菌した後に乳酸菌を加えて発酵させます。


さらに、それらを効率よく固めるレンネットという酵素を添加するなどして作られます。

 

プロセスチーズは加熱処理をしたため熟成が止まっていますが、ナチュラルチーズはまだ微生物や酵素が生きているので、冷蔵庫に入れて保存しましょう。


<ヨーグルト> 腸内環境を整え、便通改善も

牛乳に乳酸菌を加えて増殖させ、容器内を酸性にすることでタンパク質を凝固させたものがヨーグルトです。


牛乳にスキムミルクと水を加え、沸騰させないように加熱した後、45度くらいになったところで、市販のヨーグルトを加えても作ることができます。

きっちりふたをして3時間ほどで完成します。

発酵が進みすぎないように、完成した後は、冷蔵庫等に入れて保存してください。


ヨーグルトの摂取によって、腸内環境を整える効果も知られており、便通改善も期待できます。

 

 

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